記念すべき10作目としてXをデザインテーマにしてロッドを自作し、今までのデザインや工夫を活かした、自分らしいツーピースチタンティップアジングロッドがやっとできました。
4軸クロスカーボンのロッドデザイン
最初はチタンティップアジングロッドを作りたい一心でロッドビルディングをはじめましたが、現在は丁寧な作りをするロッドメーカーのロッドを超える上質なロッドを目標としています。
軽量化とか見た目の奇抜さではなく、納得できる感度とデザインで耐久性もある構造にして、部品の歪みや接着剤のはみ出しを徹底的に排除し、エポキシコーティングを完全にコントロールした形に仕上げたい。
今回のロッドの製作期間は、気合を入れすぎたため部品到着から1ヶ月超。
新しいロッドを作るたびに構造やデザインを変えるので、部分的な見直し作り直しが多く時間ばかり過ぎてしまう。
試作四号機を解体して部品を取ってリビルド開始ですが、エポキシ接着剤のデブコンは下地を作って接着するとなかなか取れないので最初から苦戦。
4軸カーボンパイプ
試作四号機reのスケルトンリールシートの主役となるのが4軸カーボンパイプ。ロッドビルディング用の4軸カーボンというとデジーノが有名ですが、通信販売に対応しておらず田舎者の私は入手できません。
会社にメールしたこともあるけど、私みたいな初心者ロッドビルダーには返信すらなし。
マタギやジャストエースのクロスカーボンパイプはX状でシマノに近く、デジーノとかの4軸カーボンパイプとは模様が違います。
ところが、流星フィッシングで見つけちゃいました。
50センチメートル3,000円以下で4軸クロスカーボンパイプを販売しているのを。
何トンカーボンか分からないけど、1ミリ厚でサノファクトリー0.5ミリ厚より分厚いせいか硬い感じで床に落とすと良く響く。
今どきスケルトンリールシートのカーボンパイプに厚さ1ミリは重たいけどね。
内径13ミリ外径15ミリ表記のカーボンパイプは、外径実測値14.8ミリで15ミリワインディングチェックが組めるので普通のロッドビルディングには最適です。(個体差はあるかも)
表面が4軸に沿って凹凸がありゴツく、いかにも4軸カーボンパイプな感じですが、今回は美しいロッドを作りたいのでエポキシコーティングの後にカーボンパイプを研磨して平面に直します。
KN用の4軸クロスカーボンフードも2サイズ長さも2種類ありました。
少し傷が入っているものもありますが、パーツの値段が安いから仕方ないし、他で扱っていないものを売ってくれるだけでありがたい。
これだけ良い部品が揃うなら、以前から考えていたカーボンモノコック風リールシートが4軸カーボンで出来そうです。
というか、これらの部品を見たときからロッドビルド熱は急上昇。
ワインディングチェックの種類
ワインディングチェックというと、富士工業、マタギ、ジャストエースが有名です。流星フィッシングでは他では扱いがなさそうなBLANK ZAPPERというメーカーのワインディングチェックを取扱っていて、以前から利用させていただいています。
BLANK ZAPPERのワインディングチェックはカラーが豊富で安い、マタギ等のパーツの半額以下で買えてしまいます。
ただし、アルマイト加工等の品質が安定していないので、多めの数を注文し届いた物から選別したほうが良いかも。
今はなき、カーボンカラーのSDフードも何故か在庫があったし、流星フィッシングは対応も良くてお気に入りのロッドビルディングショップです。
ロッド10作目、カーボンはクロスでワインディングチェックカラーもピンク、Xは10作目でXJAPAN(hide)は関係ないけど、釣れないだけの昨日にアディオス。
ロッドデザインと重さ
デザインを凝るとロッドは重たくなりますが、個人的にリールシートの重さは感度に大した影響はないし重さよりもロッドの製作で大事なことは沢山あると思っています。軽く作ってきたアジングロッドは、今回で全て解体してリビルドを完了しました。
同じ部品を使っても、配置する位置や長さのバランスでロッドデザインは大きく変わります。
最初に決めているのは、種類が限られているワインディングチェックの色と形で、頭の中で隙間等にカーボンロービング等の処理分を足して考えました。
当初はサノファクトリーカーボンパイプで作成するつもりだったのでメインのカーボンパイプは異なりますが、部品をカーボンパイプに差しただけのようなシンプルなDPSスケルトンがベースです。
これでも悪くないけど、バットグリップの変化が乏しく細いため寸胴で迫力に欠けるので、まだ改良しないと。
ワインディングチェックの代わりにカーボンロービングをパテのように形成して使用するので、4軸クロスカーボンパイプが見えるようにジャストエースカーボンパイプを少しずつ切り詰めてカーボンロービングでつなぎの曲線を出して完成。
エンド側は異径フードパイプの重ね合わせとまったりとしたカーボンロービングの曲線はドム足のイメージにしてみました。
宵姫的リールシートをトラウトロッドの様なショートストレートグリップに似せ、イメージは以前作ったマルチピースロッドのカーボン版、内部構造もエンド部をチャンバーのように響かせるような作りにしてみました。
作った直後は思い込みでデザインのバランス感覚が分からなくなるから、仮組みし良いと思ったら翌日に時間をおいて見直すことを繰り返し、自分が一番格好いいと思った形で作るよう心掛けているけど中々満足する形にはならない。
人によって好みも違うし正解もない、デザインって難しいけど、自分のロッドだから自分だけが満足すれば良いだけと思う。
ロッドの性能に見た目は関係ないから、使えればいいと実用性だけを考える方なら軽く作れる宵姫デザインで十分だろうし。
KN17用のフードの内径は22ミリ、いつものエンドゴムとKN16フードの外径も22ミリなので組み合わせると全てのパーツが接触するため、接着強度が上がります。
エンド部のカーボンパイプを重ねている部分は、ワインディングチェックの代わりにカーボンロービングをして削り込めばカーボンモノコック風グリップになると思うので、エギングロッドとかを作るときに試してみたい。
エポキシコーティング
ロッドの完成度を高めるためには、綺麗なエポキシコーティングは欠かせません。ロッドビルディングはエポキシ接着剤とエポキシコーティング剤との戦い、製作期間後半はほぼ毎日のコーティングをして、このロッドだけでも10回以上はエポキシコーティング剤を使用しています。
リールシート周りに広い範囲でエポキシコーティングをしたものの、初心者では長尺コーティングは難しいし歪んでしまう。
歪みを耐水ペーパーやコンパウンドで削ってみるけど、削り傷でエポキシが白く濁ったようになってしまいました。
できないことは努力せず道具に頼るのが私のやり方なので、コンパウンドを買い足してエポキシを鏡面仕上げにしてみました。
写真上は車用極細目コンパウンドで、写真下はその後にプラモデラー用のコンパウンドで研磨しています。
モデラー御用達の鏡面仕上げ用のコンパウンドを使うと、反射光を見ても素のエポキシコーティングなみに艶が出ているような気がするくらい。
プラモデルは塗装した後にこのコンパウンドで磨き鏡面塗装仕上げにするので、本格的にやれば塗装よりキレイになるはず。
ネーム入れ等のロングコーティングもこの方法で十分対応できるクオリティと思います。
ガイドラッピングはカーボンロービングで、紙やすりで下地の形を揃えて、自己満足できる美しさと薄さになりました。
スレッドを使うと厚みが均一になりエポキシコーティングで形を作る必要がありますが、カーボンロービングラッピングなら好きな形を作ったあとに薄くエポキシコーティングすればダルマ状とかになりにくい。
何回もやり直したので、カーボンブレイドホースの形に歪みはなく接着のはみ出しも最低限で作成できています。
ブランクやティップの作成
ブランクはマグナムクラフト8025の1♯Bブランクを使用しました。
試作弐号機reで使用したマグナムクラフト8320は1.5グラムジグヘッドを使うには少し柔らかく、もう少しだけ固めにしようとこのブランクを選択。
ブランク単体では4フィートと短いブランクですが、チタンティップとグリップを延長することで5フィートちょうどのチタンティップアジングロッドにするつもりで切断し2PCロッドにします。
仕舞寸法が80センチメートル未満、リュックから少し飛び出すくらいで気軽にアジングに行ける仕様になるはず。
フェルールの作成
ツーピースロッドはワンピースロッドより感度が悪いと一般的に思われています。振ったときにカチカチ音が鳴るのは分かりやすいフェルール不良で、市販品とかでダルい感じがあるロッドもフェルール不良のことがあり、そういった製造時の不良品が出回ったことで、ツーピースロッドは感度が悪いと思われてきたのかなと思っています。
何度もやってきたブランクをつなぐフェルールの作成も、回数を追うごとに少しずつ精度が上がってきて、ツーピースロッドでも感度の低下は感じていません。
フェルールは他のブランクを切断して作成するので、細く柔らかくなる分を2重構成にして補います。
(注:写真のフェルールは加工途中で、実際はもっと短く使っています。)
マグナムクラフトブランクをフェルールとする際は、模様があるので擦り合わせたときの光沢の違いが分かりにくい。
大まかに形を合わせたあとはフェルールワックス(ロウソクはなじみが悪いのでオススメできません)を塗って擦り合わせると当たりの強弱が見やすいと思います。
チタンティップの太さ
ロングチタンティップの試作四号機のチタンティップのガイドを1つ増やしてそのままのテーパーでつけました。1.5ミリ300ミリ長のチタンから削り出した根本直径1.4ミリのオリジナルテーパーチタンティップで、太さで反響感度、長さで操作感度を出せているように感じます。
深場でのアジングも多いので、チタンティップが全体的に細すぎると小さいアタリを吸収して感じにくくなってしまう。
根本太めはロッドのテーパーが自然になるし、ブランクが短く硬い場合はチタンティップの重さによるキャストやジグ操作への影響も少ないので、最近は全体的に太めのチタンティップを使っています。
ロッドスペック
ロッドレングス 5フィート(153センチメートル)
仕舞寸法 78.5センチメートル
ロッドウェイト 48グラム
ガイド チタントルザイトガイド8個
まだまだ詰めが甘いところもありますが、少しずつ思うとおりのロッドができるようになってきました。
どこかで妥協しないといけないのでしょうけど、メーカーと違い商売でロッドビルドしていないので、これからは0.1ミリを詰めるような加工ができるようにしていきたい。
10作目として恥ずかしくないロッドに見えたら幸いです。
ロッドビルディングの基本的なやり方は下のリンクで!
リールシートのエンドに向かって流れる曲線と直線のラインが自分好みでカッコ良い。
返信削除パッと見てスッと入ってくるデザイン( ´艸`)
時間をかけて強度と性能とデザインのバランスが考えられたロッドは所有感も3倍増し。
そして、釣果も3倍増しですね( ´艸`)
バーボさんのパクリからはじまったロッドビルディングなので、非常に嬉しいです(^^)
削除所有感は増しますが、なかなか釣果3倍は遠い…赤色か金色にしてグラサン掛けないとダメなよう。
デザインよりも、今回は4軸カーボンオススメです。
デザインかっこいいですね。
削除バーボさん、ちょーさんをみて育った(?)私にはまだまだ到達できないレベルだなと感じていますが、いつかは。。。(現在6作目を途中放棄中)
質問なのですが、カーボンロービングでガイドを巻いたりして、仮止めは何でやってらっしゃいますか?
私は瞬間接着剤で仮止めするのですが、白くなってしまい、その後エポキシを塗っても白さが残ってしまい綺麗じゃなく困っています。
よろしくお願いいたします。
お褒めいただき、ありがとうございます!
削除私も最初はカーボンロービングの端を瞬間接着剤で固定していたのですが、湿気で白くなりますよね_| ̄|○
現在は、2つ前のエギングロッドビルディング自作マグナムクラフトパックロッド記事のカーボンブレードホースのように、細いビニールテープ等でブランクをマスキングして、その上にテープでカーボンロービング端を止めてガイドフットから巻きはじめ、終点もガイドフット先端側にまたテープで同様に止めています。
この利点は瞬間接着剤を使わなくて済むこと、カーボンロービングの範囲を任意に決められること、圧縮した際にエポキシコーティングがブランクに付かないこと等があり、簡単に綺麗に形が作れると思います。
良いロッドができるのを心から楽しみにしています。
また、分からないことをコメントしていただけたら写真を入れた記事で書くようにしますので、よろしくお願いします。