カーボンロービングでのガイドラッピングは最初は手間が掛かるように感じるけど、慣れるとスレッドより失敗が目立ちにくく簡単なので、通常のスレッド糸を巻いてのガイドラッピングをする気が起きなくなります。
特に黒色スレッドの出番は残念なことに。
ロッドビルディングに慣れた方でもカーボンロービングを使うことに抵抗がある方もいるだろうし、人によってカーボンロービングの方法も違うと思います。
私のカーボンロービング方法は色んなブログ等のパクリだけど、カーボンロービングでのガイドの取付けについて、私なりのやり方を詳しく書いてみます。
今回は、ガイドの付け直しなので取り外すところからスタート。
カーボンロービングでのガイドラッピングは、ガイド交換もスレッドを巻いた場合とあまり変わりません。
ガイドの取外し
ガイドを取り外す際は、ガイドのスレッド部分以外をマスキングテープで覆いブランクに傷がつかないように保護します。
私は少しぶ厚くテープを巻いて、熱がブランクに伝わりにくいようにしています。
ガイドの取付け部分が分かるように、前後のマスキングテープにマジックテープで印をつけると、付け直すときに調整がしやすくなる。
デザインナイフで切断
ガイドのエポキシコーティングは少し温めると、簡単にカッターナイフの刃が入ります。温めていないと力を入れないといけないので、カッターが滑ったりして失敗しやすい。
温める道具はライターやドライヤーでも十分なので、軽く温めた後にガイドフットの部分にカッターナイフを当ててスレッド等を削るように切断。
ちょうど上の写真のガイドの足が出ている部分を拡張する感じで削っていくと、暖めたらスレッドがくるっと取れるようになります。
カッターナイフは、DAISO等百均にでも売っているデザインナイフが使いやすくてオススメ。
デザインナイフは、ロッドビルディングでスレッドの切断やリールシート周りの細工等にも便利だし替刃も安い。
一度でも使ったら新しい刃に変えるくらいのつもりで使用すると、安い刃でもカッターナイフより良く切れます。
ガイドの跡をキレイに
ガイドフットの上のスレッドを削り取ると、軽く温めたときにスレッド柔らかくなって取れます。ブランクのアンサンドの段差にもエポキシコーティング剤が固まっているので、一度エポキシコーティングした部分をもとに戻すのはかなり難しい。
今回は同じ場所にガイドを付けコーティングするので、作業の邪魔にならない程度にキレイになっていれば十分。
ガイドの取り付け方
ロッドビルディングで難しいと思われているガイドの取付けも、慣れるとそんなに大変な作業ではありません。
特に、カーボンロービングでのガイドラッピングはスレッドと違いコーティングのやり直しが簡単なので、手順を覚えると気楽にガイドが付けられます。
ガイドの接着
ガイドセッティングが決まったら、ガイドをブランクに固定します。スレッドを使うときはマスキングテープやウキゴムでガイドを仮固定して、ガイドフットの先端からスレッドを強く巻いて固定していけば良いのですが、カーボンロービングする場合は瞬間接着剤等で固定してしまった方が失敗が少なくなると思う。
最初のエポキシコーティングをする際に、テープを巻いたり触る機会が多くガイドがズレる可能性が高い。
ガイドを接着する際は、
・センターがズレないように何度も確認
・ガイドの前後が浮かないように押える
のに最大限注意をしてください。
瞬間接着剤を使う作業は失敗も多いけど、剥がし剤等を使えば何度でもやり直しが効くので、成功まで気長に。
マスキングテープの巻き方
ガイドの仮固定ができたら、カーボンロービングのための下準備としてマスキングテープを巻きます。ビニールテープのようなタミヤの曲線用マスキングテープ等を使い、エポキシコーティング剤が余計な部分に流れ込まないようにします。
写真のように際から巻き始めず、マスキングテープを折り返すようにすると端がキレイになります。
ビニールテープのような素材なので、伸びを活かして引っ張りながら巻きブランクとの隙間をなくしましょう。
このマスキングテープはエポキシで接着されないので、後で簡単に剥がすことができるのがポイント。
カーボンロービングの巻き方
カーボンロービングの端を瞬間接着剤で止めると、湿度によっては白化しエポキシコーティング後も色が消えません。マスキングテープで覆った部分にカーボンロービングの端をテープで止めて巻き始めると、接着剤を使わずカーボンロービングを巻き上げられます。

カーボンロービングは、細い1Kか中太の3Kが使いやすい。
アジングロッドだけしか作らないなら、1Kカーボンロービングだけしか要らないと思います。
太いものしかない場合でも、繊維の太さは変わらないので間引いて使えば大丈夫。
一定のテンションを保ってカーボンロービングをガイドとブランクに斜めに巻いて、巻始め側に戻ってテープで固定。
毛羽立ってカーボンの繊維が出ている箇所もありますが、エポキシコーティング後に削るので無視しても大丈夫。
カーボンロービングは分厚く巻き過ぎると下までエポキシコーティングが染み込まないし、巻きが少ないと透けてガイドフットが見えるので慣れるまでは量を調整して下さい。
カーボンロービングのエポキシコーティング
カーボンロービングを固めるためにエポキシコーティング剤を使うので、エポキシコーティングの回数が増えそうですが、私は2回だけしかエポキシコーティング剤を使いません。1回めのエポキシは、巻いたカーボンロービングに溶剤(アルコール等)で薄めたエポキシコーティング剤を垂らします。
この時、筆は必要ないので経費削減のためエポキシコーティングの混ぜ棒とかで十分。
エポキシコーティングの圧縮で低レジン化
エポキシコーティング剤をカーボンロービングにより染み込ませるため、アルコールランプ等で軽く炙って温める。アルコールランプの炎の真ん中を軽く潜らせる程度で十分で、長い時間熱するとブランクの樹脂が柔らかくなって溶けてしまう。
次に、マスキングテープでカーボンロービングの上を締め付けるように巻上げてエポキシを搾り出します。
個人的には、シングルフットガイドの場合はティップ側(写真右側)から巻いた方がキレイに仕上がりになると思う。
テープの間から出てきたエポキシコーティング剤はティッシュペーパーとかで拭いちゃいましょう。
カーボンロービングの形成
夏場なら半日、冬場なら一日経つとエポキシコーティング剤が固まってきていると思うので、搾るために巻いたテープを剥がします。他のマスキングは残したまま800番程度のサンドペーパーで軽く擦ると、カーボンロービングの形もキレイになるし余計な固まった部分が取れてくる。
スレッドと違うのは狙って削ったカタチにできることで、カーボンロービングでのガイドラッピングの最大の利点だと思う。
断面が四角とか多角形のガイドラッピングも出来るはず。しないけど。
コツはガイドフットの上は削りすぎないこと、削りすぎると薄くなりすぎて一番最初の写真のように角が出て割れやすい。
ある程度、カーボンロービングの形を整えてみました。
このままエポキシコーティングしても、ブランクと色が同じで馴染むので仕上がりは悪くないけどもうひと手間。
メタリックスレッドで飾り巻き
端にメタリックスレッド等を巻くときは、カーボンロービングの末端処理が必要。カーボンロービングのフチの浮いた部分をデザインナイフ等で少しずつ切り取り、あとで巻くスレッドが隠れず垂直になるようにします。
この後でエポキシコーティングを1回すればカーボンロービングでのガイドラッピングは終了。
慣れたらスレッドのガイドラッピングと手間は大きく変わらないと思います。
アラが目立ちにくいので、スレッドよりも簡単かも。
最後の方で失敗しても、サンドペーパーでエポキシやカーボンを削ってやり直すことができるので、気軽にチャレンジできるのがロッドビルディングを容易にしてくれます。
ロッドビルディング記事は、

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