ブランクやガイドは個人のロッドビルディングでは選べるものが限られているので、私のようにいろんな加工ができない人はチタンティップのテーパーやグリップでしか大きな感度差を生み出すことができない。
今回はグリップの形状変更と最初に作成したロッドから使っているカーボンプレートアーバーを進化させ、お遊びながらX型カーボンオープンアーバー(X-COA)を作成してみました。
X-COAが性能向上に繋がるかは分かりませんが、このアーバーのコンセプトやグリップリールシート等に関する個人的見解を書いてみます。
初心者で無学な私の勝手な考えですので、間違えているときはご指摘お願いします。
訳のわからないことを言っているなと感じる方もいるでしょうけど、くだらない実験の繰り返しでロッドビルディングを楽しんでいるだけです。
ブランクスルーは高性能?
リールシート内を貫通させるブランクスルー構造は多くのルアーロッドで用いられていて、高級ロッドの証であるそうです。
しかし、試作四号機はブランクスルー構造ではないのに感度が良いように感じています。
考えてみると当たり前のことで、初号機reをブランクスルーで作成し実験比較したところ考えていたとおりの結果が得られました。
ブランクスルーロッドの感度発生場所
ブランクのテーパーやカーボン材質によって差はありますがブランクスルーの初号機reの場合、先端を床に当てた場合に手元に一番反響を伝える地点はリールシートだけではありません。むしろ写真矢印のエンドグリップのカーポンパイプ部分の方が若干クリアな反動を感じる気がします。
このロッドは、アーバーのみがブランクに接着されていて、リールシートのグリップとエンドグリップの両方がカーボンパイプに接着しています。
試作四号機を作成したときに気になって、ブランクの場所による振動発生の違いを知りたく変わった作成方法でグリップ周りを作成してみた甲斐がありました。
しかし、ショアジギングロッドやエギングロッドのように強度を重視する場合は、ブランクでグリップの各パーツを支えることができるブランスルーのほうが良いはすなので用途次第かも。
アーバーの種類と感度
ロッドビルディングでブランクとパイプグリップの固定に使うアーバーは市販品だとマタギ製スーパーハイブリッドアーバーかコルクアーバーしかありません。
反響感度は振動を伝える能力だと考えると、軽くて硬度があるものが良いはずです。
コルクはエポキシ接着剤を染み込ませることで硬度を上げられますし、スーパーハイブリッドアーバーは硬質プラスチックのような材質で元々かなりの硬度があります。
アーバーの加工難易度
アジングロッドにスーパーハイブリッドアーバーを使用する際は、3等分か4等分に薄く切り分けて使用します。上の写真は使いかけのスーパーハイブリッドアーバーで、カーボン等よりも切断や内径外径変更が簡単にできます。
カーボンプレートも加工は難しくないものの、極端に薄いため内径外径をブランク等に合せる範囲がよりシビアです。
反響感度の発生と減衰防止
反響感度の振動や音は波、流行りのアジングロッドビルドでバットエンドを塞がないのも理に適っていて片側が開いた状態だと閉管となって音を伝えやすくなるとともに、その末端が波の腹となり楽器のように最大限振動を伝える位置になっているのではないかと考えます。
更にパイプの片側が開いた閉管より両側が開いた開管の方が振動数が2倍に増え高音域になるので、この開管の形を目指してみたい。
パイプの長さと音の高さやキレの関係
音の振動を利用する楽器は、一般的にパイプが太く長くなるほど低音を発生させる。パイプオルガンや管楽器でも、太く長いものほど低音になっています。
ロッドビルディングで考えるとパイプシート、つまりリールシートの空間やリールシートからバットエンドまでのハンドルパイプがこの振動を増幅する部分になると思います。
実際にロッドビルディングの過程で、チタンティップとブランクを繋いだ状態とリールシートまで接着した状態を比べると、リールシートがついたときの方が明らかに音と振動を手元に伝えてくれます。
グリップのカーボンパイプの長さが顕著に音の高さに影響を与えることも分かったので、開管で短いグリップ周りの構成なら気持ち良い甲高い反響音を発生させるのではないかと考えました。
ロッドの先で硬いものに触れた音
アジのあたりを、コンッとかトンッと手元に感じると思います。ロッドの先端で硬い物に触れたときも同じような感覚が手元に伝わるので、私が作成したロッド等で試したところ、実釣で高感度(反響)と感じるロッドほど感覚的に
トンッコンッ→カンッ→キンッ
と右側の音に近いように感じます。
写真の自作ロッドで実釣時の反響感度を比べると、上のものの方が反響させたときの音が高い。
(ブランクやチタンティップが異なるので参考程度ですが)
X-COAの試行理由
上記のとおり開管に近づけるため、アーバーでグリップパイプを塞がないようにしたいと考えたのですが、ブランクはアーバーがないとグリップに固定できません。アーバーには硬さが必要なのでカーボンアーバーを加工して、なるべくグリップパイプとの接地面を減らし空間を開けるように試作してみました。
振動の波が当たらないと良いのですが、ブランクも中に通っているので気休め程度のお遊びですね。
終わりに
ロッビルドをはじめてからの疑問等について、初心者ビルダーが感じた視点で長々と書かせていただきました。
ほとんどが仮定の話で、情報や経験もないので手探りで色々しているところです。
今回書いたようなことを想像しながらロッドを作成していて、それが実際に性能向上につながるのか?と言われるとまだまだ検証数が足りないし考え方も浅いように感じます。
ここまで読んでいただいて申し訳ありませんが、ほとんどは机上の空論で気のせい程度の違いしかないんじゃないかと…
何となく自己満足で楽しくロッドビルディングができれば良いと思いながら作っていますが、実験すればするほど変なロッドばかりになってしまいそう。

はじめまして、アジング歴1年ちょっとですが、カスタムが好きで自作ロッドに最近興味が出ているものです。色々なページを拝見させていただいたのですが、ブランクスにアーバーを使って、リールシートを固定するというのはなんとなくわかったのですが、カーボンパイプを3本くらい繋いでリールシートにしているのでしょうか?(4号機のことです)そこら辺が初心者の私にはわかりませんでした。
返信削除もし、リールシートの作り方?について簡単に書かれているサイトなどありましたら、教えてください。
また、4号機のようなものを作ってみたいと思いますので、もし可能でしたら、部材をわかる範囲で教えていただけないでしょうか?
よろしくお願いいたします。
はじめまして!ブログを見ていただきありがとうございます。
削除モノづくりが好きならば、きっとロッドビルディングはハマると思います。
言われる通り、試作四号機を含む私のロッドは複数のカーボンパイプを繋いで作成しており同じように作っている方は少ないようです。
初めて作るならば、マタギ外径15ミリカーボンパイプをベースにして作るほうが難易度が下がりキレイで簡単なはずです。
ロッドビルディングの記事は、このコメントの下に「ロッドビルディング、ロッドビルドでオリジナルロッドを作る方法」というのを作っていますので、その記事内から各リンク先を見ていただくと何となくイメージが出来ると思います。
1週間ほどで、簡易版試作四号機グリップの作成についての投稿を作ってみようかと考えています。
分からないことは何でも分かる範囲で答えさせていただきますので、良いロッドができますように!
前回は返信ありがとうございました。
削除ロッドビルディングを初めて1本作ってみたので、次は本命のアジングロッドをロジギア53とスケルトンDPSで作ってみようと考えているのですが、カーボンアーバーを使いたいと思ったのですが、カーボンアーバーとはカーボンプレートを自分で型抜きして作っているのでしょうか? そうである場合何mmのプレートを買っていますか?
よろしくお願いいたします。
オリジナルロッド完成おめでとうございます!
削除いつも使っているカーボンプレートは、AamazonやMonotaROで販売されている
DURA-BOLT(デュラボルト) ワッシャー スタンダードタイプ M6用 ドライカーボン 2枚 DCW060
です。
本当にドライカーボンかは分かりませんが…
M6ワッシャー規格なら外径16ミリ内径6ミリ強なので、他のステンレスやチタンワッシャーなども使えると思いますのでアジングロッドくらいならワッシャーが使いやすいはず。
カーボンアーバーのポイントは、
・カーボンアーバーのブランクと接触する角を丸めて接着剤で丸い円を書くように補強する
・内径外径をキツめにして接着剤で滑らせて固定
だと思っています。
2本目も良いロッドができますように(^^)
ちょーさん
削除コツまで書いていただきありがとうございます。
早速部品発注して作ってみたいと思います!