チタンティップアジングロッド 四号機 スケルトン自作

ロッドビルドをはじめて早4ヶ月、4本目の自作チタンティップアジングロッドの試作機が完成しました。

試作四号機は、構想は試作三号機と同じ時期から始めていたのですがチタンティップの見直しやガイドの追加等で作成期間が一番長くなったロッドです。


コンセプト


ティクトUTR-55デザインをスケルトンで!が当初の発想でした。

レングスは5フィート3インチですが、超ショートハンドルなので、ブランクの有効長は初号機(5フィート6インチ)と全く同じです。
自作ロッド 宵姫天型 チタンティップ

チタンティップアジングロッド 宵姫天型
作成していると某ショップブログで、
エンドグリップの有無で反響感度が変わる
と書かれていたことが気になったものの、宵姫天デザインは私には受け入れ難い。

それなら可変装置を付けようと思い、それに向けてリールシートデザイン等も変更しました。

自作ロッド デザイン

自作ロッド リールシート
今までは段差を無くすことが美しいと考えて、ロッドを作成してきました。
試作四号機は、調整した段差を作るとオールドスポーツカーの様なカッコいい感じが出れば良いなぁと考えてみたのですが、どうなのでしょう?



カーボンパイプの段差とアーバー位置


エンドグリップを外したときに変形し外径15mm内径14mmカーボンパイプが剥き出しになり鯵デストロイモードになります。
自作ロッド 可変式
スレッド(蛍光オレンジじゃない方)も変色するタイプで、光が当たる角度で赤や緑に色が変わります。
自作ロッド ガイドスレッド

チタンティップアジングロッド ガイドスレッド
着脱式エンドグリップは簡単に外れない内径に調整し、普通にダブルハンドキャスト出来る位に調整。

このモードを最大限活かすのは、リールシートの出来る限り前にアーバーを配置しアーバーから後ろの開放空間で音を反響させるのがベストではないか?と考えました。
反響感度増幅 リールシート
上の写真の青線の位置がアーバーですが、その後ろ側の密閉された反響空間で振動を増幅させ、開放された反響空間で響かせる楽器の太鼓と管楽器を合わせたイメージ

ブランク後端は、エンド側アーバーから5mm位しかリールシート内には入っていません。


製作上で問題になるのが、アーバー間が短くなるほどガタツキが出やすくなるのでアーバーの加工精度を高める必要があることです。

印籠継の2ピースロッドはキッチリ作らないとカチカチと音がなるから難しいと言われているのと同じ様に

何度もアーバーを作成し直して、接着剤無しで振ってもブランクとリールシートにグラつきカタツキが無いところまで詰めました。

エンドグリップの有無で壁を擦ったときや床に触れたときの反響は今まで作った自作ロッドに比べても、確かに乾いた感じの音と振動に変わってます。

実釣した結果もエンドグリップが無くて、薄いカーボンパイプに響いて反響感度が高いように感じました。


今回、ジャストエース製カーボンパイプに切り込みを入れて、リールフード部が完全にカーボンパイプに収まるように加工しています。
自作ロッド スクリュー
これにより、ネジ山のナイロン樹脂を最小限に!

チタンティップ


ブランクはマグナムクラフトランカースペシャル8628を使用するのでブランク先端径1.4mm、ティップは硬めのセッテイングを考えました。

今回のチタンティップは、
間違えて購入した
先端0.7mm末端1.5mm、長さ300mm
を使用
チタンティップ
このチタンティップは、先端から175mm後で直径1.4mmになり、試作四号機では長さ先端から180mmで切断し10mmブランクに埋め込むので、チタンティップの根本は1.38mmになりました。

計算上、チタンティップ長さ5cmにつき0.2ミリmm太くなっていくテーパーですので、マイクロメーターでの測定結果も計算通り
チタンティップ 継ぎ目
試作四号機はチタンティップにガイドはトップガイドともう1つだけなので、ガイド取り付け位置から削り込んでチタンティップ先端径を0.65mmにしてみました。


試作四号機のスペック


長さ 5フィート3インチ
重さ 39.5 グラム(AJ-D時36.2グラム)
ガイド LFTT3-0.7 KTTG3×3 KTTG4 KGTT6 ATTG12
ブランク ランカースペシャル8628
チタンティップ 0.7mm-1.38mm 長さ170mm
チタンティップアジングロッド 重さ

軽量アジングロッド 重さ


9 件のコメント :

  1. 素晴らしいと思います。こっそり応援してます。

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    1. ちょーさん2018年3月6日 21:17

      ありがとうございますm(_ _)m

      技術や知識はまだまだですが、熱意とアイディアだけでロッド等を作ることを楽しんでます。
      初号機reも完成させたいのですが、こちらは熱(気温)が足りてません…

      このブログのコンセプトは、調べて分からなかったことをやってみて結果を書いて、誰かに喜んでもらえたらです。
      コメントをいただけることが一番の励みになります!

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  2. 初めまして、今回アジングの竿を作ろうと思っています。

    ちょーさんの、デザインなど参考にしたいのですが
    マダギとフジのカタログを探しているのですが

    よくわからないパーツがあります。

    オレンジのリングの型番を詳しく教えてもらうことはできませんか?

    頭がパンクしそうです。笑

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    1. ちょーさん2018年5月28日 11:33

      いつもありがとうございます!
      返事が遅くなりすみませんm(__)m

      試作四号機オレンジ色のワインディングチェックは、ヤフーショッピングの流星フィッシングで販売しており、型番は
      BLANK ZAPPER BZDRF-20 1個
      BLANK ZAPPER BZDRF-18 1個
      BLANK ZAPPER BZWCP-15.5 2個
      スクリューナットが ALPS LN-16 1個
      になります。
      リールシート内側はマタギ等のカタログから選ばれて下さい。

      BZDRF-20は、ワザとはみ出して作成しているので、リールシート後ろにピッタリ合わせるならBZDRF-20は買わず、BZDRF-18を2個購入すればよいかと思います。

      色の売り切れが増えてきていますが、良いロッドができますように(^^)

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  3. はじめまして。
    既存ロッドのリビルドに初挑戦しようと色々調べていたらここに辿り着きました。
    四号機を参考に、グリップ部をリビルドしたいのですが、
    各部位の組付け寸法図(スクリュー、カーボンパイプ、アーバーなどの嵌合距離や組込み径等)
    や型番を教えていただけないでしょうか?

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    1. Blueさんはじめまして!
      既存ロッドのリビルドは、ゼロからロッドを作るよりも難易度が高く大変だと思います。

      四号機は既に解体済みで細かい寸法を測ることができませんが、過去に簡単に近いものが作れるようにと、
      https://ajinglife.blogspot.com/2019/03/Trialgrip-re.html
      の記事を書かせてもらいました。

      嵌合いについては、リールシートパーツの微妙な角度の誤差によって数ミリは差が出てしまうので、実際にリールを合わせて測りながら作ることになると思います。

      グリップ部分だけを作るなら、上の回答で書いてあるワインディングチェックパーツとジャストエース18.3ミリカーボンパイプと外径15ミリのカーポンパイプと富士工業のSKスケルトンリールシート(サバロやイシグロのショップサイトを参考に)等で作成できるはずで、アーバーはリビルドだと逆から差すことになりそうなので私なら薄いので内径合わせがシビアなカーボンではなくハイブリッドアーバー等を選ぶど思います。

      良いロッドができるのを応援していますので、分からないことがあればまたコメントされて下さい。
      ロッドビルディングはやってみるとそんなには難しくないはずですよ(^^)

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    2. ご丁寧な返信、ありがとうございます!

      リビルドは大変とのこと、理由はリールシートの分解と下処理でしょうか?
      または、アーバーの内径合わせの難易度に起因でしょうか?(グリップ付近のブランクもテーパーがかかっているのですか?)

      グリップ部の詳細、ありがとうございます。

      グリップ先端部分(四号機だと40mm程度?)でブランクの力を全部受ける場合に、ハイブリッドアーバーでも強度的には十分なのでしょうか?
      アルミブロックから旋盤でヒートシンク状に削り出して軽量化しつつアーバーにしようかと考えていましたが、重かったり、接触面積が広すぎたりしますかね?(ハイブリッドもアルミ削り出しも密閉反響空間の考えは無視することになりますが。。。)
      ブランクは振動させるため、アーバー固定後、グリップエンドまで浮かせたまま長くしてみようと思いますが、短く切ったほうが無難ですか?

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    3. 市販ロッドをリビルドしたことはないですが、テーパーがリールシート部まで続いているならばガイドやブランクの飾り巻等も除去しないとアーバー(特にフロント側)がキッチリと取り付けられなさそうに感じます。

      アーバーはプレートの様に薄くなる、前後アーバー間が短くなるの要因でカチカチ音鳴りの原因になりやすく、四号機タイプは丁寧に合わせる必要があるので注意を!

      アーバーが硬く薄くなるとブランクへの負担が増えるので、ハイブリッドアーバーのほうが異音が減り耐久性は増えると考えています。

      アーバー後のブランクの長さは、感度増大の可能性を感じて色々試していますがまだ結論が出ていないのでなんとも言えないところですが、面白いロッドが出来そうですね(^^)

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    4. ビルド用のブランクにはリールシート部までテーパーがついているのでしょうか?

      なるほど、接着面積がしっかり取れないとエポキシの割れやブランク接触面の痩せ等が発生して異音の原因になるってことですね!

      イコールコンディションでブランク長だけ可変できるものを作ってみるのは面白そうですね!

      色々ありがとうございます!
      頑張って完成させます!

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